授業内容

「黒白写真暗室学校」が提供する暗室職人養成講座は

日本における近代写真術の基礎を築いた写真家田村榮氏の暗室技法を

さらに今日的に再構築した正統性の高いカリキュラムによるものです。

暗職人養成6ヶ月コースでは6ヶ月のなかで①〜④までの実習を繰り返し行い、確かな技術力を養います。

暗室写真教室コースでは①〜④のうちいずれかのレッスンを1日のうちで受講できます。

フイルムカメラの扱い方と、写真撮影の基本を学びます。カメラやレンズだけでなく三脚、露出計といった周辺機材を正しく使いこなすことでフィルムカメラだけでなく、デジタルカメラを使う場合にも役立つ自己流では到達できない写真制作に関わる考え方とその技法を習得します。実習に際しては、写真工学や美学・史学など関連学術に即した講義を誰にでも理解しやすい進行で取り入れて行きます。

撮影したフィルムを自分で現像処理しネガを作ります。 ネガを印画紙に焼き付け薬品にひたすことで初めて写真画像が出現します。薬品と暗室機材・道具の使い方から管理の仕方まで、実習現場での一貫した指導により生徒たち自身が身体を動かすことによってのみ得ることのできる本物の技術を数多く体験していただきます。

 


暗室処理を経て水洗乾燥後の印画紙に必要なさまざまな処理を身につけて行きます。フラッティングやスポッティングなどの作業を通じて制作の奥深さを学び、充実した時間を費やすよろこびを得て、展示と保存のための額装・管理が一人でできるようになります。正確な知識がなければ取り扱いに危険を伴う専門機材・道具類の使い方も多く学びます。

 

額装後の写真は、黒白写眞暗室学校内の壁面に展示します。壁にかかった状態で見続けることでより客観的になり、改めて自身の制作行為と向き合うことになります。自分と他人との制作物をそれぞれに鑑賞し分析する行為そのものが次の撮影のスタートとなります。ここでは「アート」ではなく「制作」を勉強し、「アーティスト」ではなく「職人」となることが目標です。